Photos: Atsushi Tokumaru
総合力の差。第1戦のアドバンテージがあったとはいえ、第2戦もFC東京に圧倒的な差を見せて完勝した。
代表招集で主力3人を欠いた浦和だったが、第2戦では阿部もベンチスタート。リーグ戦を戦ういわばレギュラーメンバーから柏木と阿部のボランチ二人を欠く中での戦いだったが、このポジションのFC東京との差が完勝の一つの要因になったと言えるだろう。前線のプレスに連動できずボール奪取ができないため、攻撃を作ることもできなかったFC東京のボランチに対し、浦和のボランチは攻守両面で機能。ルヴァンカップで4試合連続先発、公式戦で19試合連続出場となる青木は1点目に絡んだシーンを含めて堂々たる風格を見せ、また、浦和では初めてボランチでスタートした遠藤は、何度も持ち運んで相手をはがしてから縦パスを入れるミシャサッカーに重要なプレーを繰り返した。戦前は不安要素にもなり得たポジションが圧倒的な差を生んでいた。
ただ、これはいまの浦和のチーム力の一端である。ほかのポジションでも、宇賀神は槙野を欠くとどうしてもチーム力が下がる左CBで先発し、冗談めかしつつも「周りから『本職』と言われる」と言うにふわさしいプレーを見せた。彼がポジションを下げるに当たって右ワイドに入った駒井が2点目をアシストし、いまやレギュラーを奪ったと言える高木が1点目をアシスト。そして一時はドン底の状態にあった興梠が特に1点目ではポストプレーから裏に抜け出すなど、好調時のプレーを見せてハットトリックを達成した。
ルヴァンカップ決勝はもちろん、リーグ戦も最終的にはトーナメント。その一発勝負における勝負強さに関してはまだ不透明な部分こそあれ、いまの浦和はペトロヴィッチ監督が就任した12年以降、最も高い総合力を手にしている。それを結実させられるか。6日後の15日、3年ぶりとなる決勝でタイトルを目指す。(菊地 正典)