Photo: Norio Rokukawa
分岐点を見逃さなかった松本。J1昇格PO圏を確定
劣勢をはね返して勝ち切れるのが松本の強さだ。
アウェイチームは序盤から千葉にボールを支配され、はね返すのが精一杯という状況に立たされる。18分には町田のラストパスからエウトンに決定機を与えてしまう。ここは相手の決定力不足に助けられたが、劣勢を耐えながらの展開が続いた。
しかし、この構図の一つの分岐点が38分に訪れる。ハーフウェーライン付近で松本がFKを獲得すると、宮阪がゴール前にボールを供給。これを後藤が頭でつなぎ、最後は工藤が蹴り込んで先制点を奪った。これで、試合の流れを一変させた松本は、43分にFKの流れから高崎が若狭に倒されPKを獲得。若狭は2回目の警告を受けてピッチを去ることになった。松本は数的優位に加え、PKも高崎がモノにして点差を2点に広げると、試合の流れを完全に掌握した。
迎えた後半は千葉が[3-4-2]のシステムで数的不利の逆境をはね返すべく、前への圧力を高めた。しかし、それは松本にとってみれば好都合。10人の相手を冷静にいなしつつ、手薄になった千葉守備陣の背後を狙っていく。そして、54分。CKの流れから飯田がゴール前の混戦を制し、試合の行方を決定付ける3点目を奪った。
最後まで集中力を切らさなかった松本は、序盤の劣勢をものともせずに勝ち点3を獲得。この勝利によってJ1昇格プレーオフに出場できる今季の6位以上が確定した。
試合後に反町監督は「(18分に)エウトンが決めていれば違う展開になったと思う。あそこが一つ目の分岐点。(分岐点の)二つ目はセットプレーからウチが先制できたこと、三つ目は若狭の退場劇」と話した。サッカーには試合の流れを左右する局面が存在する。その要所を見逃さなかった松本の強さはさすがだ。残りは6試合。3位・C大阪との勝ち点差も『4』に広げ、J1自動昇格にまた一歩近付いた。(松尾 祐希)