復帰戦の石櫃がもたらした決勝点。6月以来の連勝
最後のワンプレーまでは、ゲームプランを思惑どおりに遂行していたのはアウェイの岐阜だった。
前半はホームで2カ月ぶりの勝利を目指す京都が右サイドを起点に攻勢に出る。だが、2トップの一角であるイ・ヨンジェがサイドに流れがちになる中、「ゴール前に入る枚数が足りない」(石丸監督)状況が続き、中央を固める岐阜の守備を崩し切れない。
岐阜はロングボールをDFの背後へ送り込み、ブラジル人2トップのレオミネイロ、エヴァンドロに攻撃を託す戦法を徹底する。こちらも京都の守備陣に対応され、チャンスを作れない時間が続くが、0-0のまま迎えた終盤、「勝ち点1を取りたかった」(吉田監督)岐阜が5バックで守りをさらに強固にし、目標達成にあと一歩までこぎ着ける。
ところが、土壇場で試合が動く。苦しむ京都を救ったのは、ひざの手術からの復帰戦となった石櫃。後半ロスタイムが目安の4分を指そうという時間、吉野が素早いリスタートでペナルティーエリア内へボールを送る。混戦の中、石櫃が猛然とスプリントしたところに岐阜DFの足が伸び、京都にPKが与えられる。これをアンドレイが沈め、その直後に試合終了の笛が響いた。劇的な幕切れで勝ち点3をもぎ取った京都は、6月以来の連勝を達成。復帰が待ち望まれた石櫃が勝利の立役者となったこともあり、試合後の選手たちは一様に明るい表情を見せていた。
一方、最後の最後で勝ち点1を逃した岐阜の吉田監督は、「受け入れがたいPK」と悔しさをにじませた。この敗戦で3連敗となり、最下位・金沢との勝ち点差は『1』に。J2残留へ。残り6試合となった今季の終盤戦は、岐阜にとって試練の道となりそうだ。(川瀬 太補)