ドゥドゥ弾で甲府が逆転。降格圏脱出に成功
システムこそ違えど、ミラーゲームの内容で試合は入りから進んでいった。ともにしっかりと帰陣し、ブロック守備を形成する。しかし、攻撃においては相手のブロック守備を崩し切るだけの質を発揮することができない。「完全に持たされている感じ」(田村)、「やられる感じはない」(佐久間監督)という言葉は両者に共通していた。その釣り合った天秤を傾かせたのはミスだった。最終ラインの土屋から前線のギャップにつけるようなパスを甲府は狙うが、そこでミスが生じる。福岡にカウンターを許す展開が増え始めるとそこから与えたCKがオウンゴールを招いてしまい、甲府は先制を許した。
しかし、スコアが動いたことで今度は甲府のほうに天秤が傾く。後半頭からダヴィ、68分に黒木を投入し、2トップ・トリプルボランチの形で前への圧力を強める。福岡はしたたかにカウンターを狙いたいところだったが、「ウェリントンに蹴ってばかり」(三門)で甲府をいなすことができない。そして、福岡のリスク管理の甘さを突く形で甲府がカウンターから79分に同点に追い付く。さらに試合終了間際の90分にはFKの流れから福岡の悪癖であるセカンドアクションの緩さを突き、最後はドゥドゥが仕留め、土壇場で逆転に成功。甲府がそのまま逃げ切った。
甲府は先制を許すも、残留への執念を見せる逆転劇。降格圏からの脱出に成功する貴重な勝利を奪った。一方の福岡は中断期間での練習で明確な方向性を打ち出せず。「来季につながるようなベースを作りたかった」とその不明瞭な練習内容を不安視する声が選手から挙がっていた。「同じ課題が残っている」(田村)と悪い意味で不安が的中する悪夢の逆転負けとなった。(杉山 文宣)