Photo: Atsushi Tokumaru
まさにラストプレーだった。ロングボールのこぼれ球に反応した石櫃がペナルティーエリアに侵入し、細川に倒されてPKを獲得。それをアンドレイが冷静に決めると、同時に試合終了の笛が鳴り響いた。前節同様、京都が土壇場のPKで勝ち点を手にした。しかし、試合後の石丸監督の表情は冴えなかった。「完全に負けていてもおかしくないゲームだった」。
90分とおして主導権を握ったのは水戸だった。前線から激しいプレスを掛けて京都のポゼッションを封じ込め、勢いのある攻撃をしかけた。「京都の足が止まった」(湯澤)後半はさらに攻勢を強め、左サイドから再三チャンスを作り出した。そして、76分に途中出場の宮本が豪快なミドルシュートを決めて先制する。勝利を引き寄せたかと思われた。
しかし、水戸はまたしても追加点を奪うことができなかった。前節まで7試合連続で複数得点を取れておらず、その間で挙げた勝利はわずか『1』。今節も多くの決定機を築きながら追加点を奪えなかったことが勝利を逃す原因となった。「1点を取られたことより、追加点が取れなかったことを考えないといけない」と兵働は険しい表情を見せた。現状を打破できないもどかしさを象徴する引き分けとなった。(佐藤 拓也)