27日に行われたゲームでのこと。興梠が落としたボールを瞬時に裏に出し、位置、高さともに絶妙なアシストを記録したのは柏木だった。また、ゲーム終盤には、右サイドを抜け出した駒井がグラウンダーのクロス。これを興梠が合わせてネットを揺らしたが、駒井にパスを出したのもまた、柏木だった。
軽度ではあったものの、足首のねん挫によって前節の新潟戦(2◯1)を欠場した柏木。今週は27日、27日と連日フルメニューをこなしたものの、「いやあ、痛い。本当に痛い。出ない可能性もある」と報道陣を煙に巻いた。実際に確認できただけでも2回相手との接触で痛がるシーンもあったが、プレーそのものはけがの影響を感じさせなかった。
前提として、新潟戦の青木が悪かったわけでは決してない。柏木も「青木もすごく良かったし、青木が入ることで守備も相当強くなる」と言ったように、阿部とともに中盤に安定をもたらした。ただ、同時に柏木が青木というよりはチーム全体に指摘したように、「前にボールを入れる、ボールを動かすという部分」は足りなかった。得点に直結するパスを含め、その点は柏木も「日本で(自分を含めて)3人ぐらいしかいない」と絶対的な自信を持つ武器。新潟戦では堅い中央ではなくサイド攻撃で打開する、という狙いはあったにせよ、中央に縦パスを入れて相手を寄せた上でサイドに展開することは少なかった。そしてそれは新潟の守備をなかなか崩せなかった大きな要因でもある。
柏木が磐田戦に先発するかどうか、現時点では憶測の域を出ない。青木もいまの状態であれば十分な役割と貢献を果たすだろう。ただ、「彼をスタートから起用しないということは決して簡単な判断ではなかった」と言うほど指揮官が絶大な信頼を寄せる柏木がいれば、浦和の攻撃は華やかに彩られる。(菊地 正典)