■京都サンガF.C.
攻撃時の閉塞感打破でつかんでおきたい手ごたえ
今節から過密日程の3連戦となる上に、5位・岡山、3位・清水との上位対決が続く。京都は終盤戦の大きな山場を迎えている。J1昇格プレーオフ圏の6位以内堅持が現実的なミッションとなっている中で、10月以降は2勝2分。着実に勝ち点を重ねてはいるが、チーム状態は決して上向きではない。懸案となっているのが、脱却し切れずにいる攻撃時の閉塞感だ。
好調時は、エスクデロ、イ・ヨンジェ、堀米、山瀬らの個の打開力や局面でのコンビネーションで得点を奪えていた。ところが後半戦に入ってからの16試合のうち、半数近くの7試合が無得点。個々のタレントへの相手の警戒が強まると、攻撃のスムーズさを失い始めた。第35節の千葉戦(3○0)では“縦に速い攻撃”を意識したことが奏功して快勝し、好転への期待が高まったが、ここ2試合は試合終了間際のPKによるゴールのみ。1点が遠い状況に戻ってしまった。
この閉塞感をいかに打開すべきか。エスクデロは「自分にボールが入れば『取れない、チャンスを作られる』という認識をもう一度相手に植え付けたい」と、個の力をさらに高めることが必要だと強調する。石丸監督は「攻め急いで間延びしている場面がある。試合のスピードが上がった中でのコンパクトさがもっと必要」と、チーム全体での“縦に速い攻撃”のブラッシュアップを急いでいる。
今節の岡山戦はプレーオフの前哨戦にもなり得る。少なくともつかんでおきたいのは、点を奪って勝ち切る展開に持ち込めるという手ごたえ。京都には、個人戦術、チーム戦術、両面の進歩が求められる。(川瀬 太補)
■ファジアーノ岡山
求められるのは先制点を奪いにいく強気な姿勢
前節・金沢戦(1●2)で逆転負けを喫して、岡山は3試合連続で勝利を奪えず。伊藤は「ちょっと硬くなってしまっている」と振り返る。第35節・松本戦(1△1)も前節も退場者を出して数的不利となった中、松本戦は同点に追い付き、金沢戦は先制点を奪取した。シーズンをとおして培ってきた対応力、反発力を見せてはいるものの、「退場者が出てから火が点いている。10人になってからは一人ひとりが躍動した感じでやれたけど、あの状況でできるということは間違いなく最初からできるということ」と伊藤は話し、「最初から『目の前の相手には絶対に負けない』というアグレッシブさを出していきたい」と力を込めた。
岡山の強みは堅実に試合を進めていくこと。勝負どころを試合終盤に持ち込んで、ベンチに控える選手も含めた総合力で勝利を手繰り寄せてきた。しかし、シーズンが終盤に突入してからはより慎重さが増しており、ここ10試合で前半に得点した試合は2試合のみ。ただ、その10試合の戦績は3勝5分2敗。勝利に手が届かなくなっているいまの岡山に求められるのは、前半から主導権を握って先制点を奪いにいく強気な姿勢を打ち出すことだろう。
一つ下の順位で勝ち点3差の6位・京都と対戦する今節は、何より相手に勝ち点3を与えないことが重要だ。攻守の大黒柱である岩政と赤嶺が出場停止となり、より慎重にならざるを得ないが、「負けてはいけないという入り方をすると、この時期は相手に食われてしまう。強い気持ちで勝利を目指してスタートしないと」と長澤監督。岡山には勇敢さこそが必要だ。(寺田 弘幸)