Photo: Norio Rokukawa
浦和対策という面では、磐田はある程度思いどおりの戦いができたのではないか。全体をコンパクトに保ちながら、相手CBやボランチから繰り出される勝負のボールを寸断。柏木、興梠のホットラインに自由を謳歌されるようなことも試合を通じてほとんどなかった。
6対21というシュート数からも分かるように、磐田は終始劣勢だった。それでも、焦れることなくポジションを修正しながら、相手の選択肢を消していく。最も危険な中央のエリアを破られなかったことは収穫だ。
しかし、この日の浦和は1stステージ(第2節・2○1)で対戦したときとは違うチームだった。「一番大外の選手に出てくるロングボールの回数が、圧倒的に2ndステージのほうが多い」と名波監督は振り返る。
守備陣は勇気を持ってラインを上げ、前線の選手もしっかり相手を捕まえることでスペースを埋めていった。それでも、浦和が多用するサイドチェンジへの対応が少しずつ遅れると、72分にクロスから先制点を許した。
その後は磐田もゴールを目指すために前掛かりになる中、浦和のカウンターが何度も発動した。それでも追加点を許さなかったのは、CBやGKカミンスキーが立ちはだかったからだ。チームとしての粘り強さは、今回の大一番でも失われていなかった。
結果は0-1の敗戦。磐田は最終節までJ1残留争いを強いられることとなった。それでも、相手の力量を理解した上で自分たちのやるべきことはクリアできた部分もあった。ジェイは「今日のゲームからはポジティブなものを得られる」と話し、こう続ける。
「特にディフェンスの面でわれわれはかなり良い守備ができた。今日のような守備をしていれば必ず得点も取れるし、(次節の)仙台戦は勝てると思う。自信を持って次を迎えられるような、そういう試合だった」
サックスブルーは、前向きな気持ちで決戦の地・仙台に乗り込む。(青木 務)