J1昇格プレーオフ進出の可能性を残した山口と横浜FCの直接対決。「もう1敗もできない」(中田監督)中で、プレーオフへの執念を結果で示したのは横浜FCのほうだった。
「勝つことだけを意識して臨んだ」(庄司)山口は試合の入りからアグレッシブな姿勢を見せる。攻守の切り替えも速く、ボールを失ってもすぐにプレスを掛け、横浜FCに自由を与えない。しかし、横浜FCにとってそれは想定内の展開だった。攻撃的な山口に対して「みんな『頑張って付いていこう』と言っていた」という野村の言葉どおり、ピンチを迎えても最後の局面で体を張り、山口に得点を許さない。押し込んでいた山口だったが、22分にCKの流れからイバに押し込まれて先制を許す。セットプレーからの失点という「シーズンをとおしての課題」(福満)をまたも露呈してしまった。
横浜FCは後半開始早々にもイバがゴールを決め、2点をリードする。ここから山口の怒涛の反撃にさらされるが「メンタルを強く持って、集中力もしくは負けたくない気持ちを前面に出してくれた」と中田監督が評価したように、体を張った守備で最後の一線を越えさせなかった。
圧倒的に押し込み18本のシュートを放った山口のこの日の出来を責めることはできない。それ以上に、横浜FCのJ1昇格プレーオフへの執念が勝っていた。(杉山 文宣)