Jリーグの歴史には『サックスブルー黄金期』というページが存在する。90年代後半から強豪としての道を歩み始めると、02年には当時2ステージ制だったJ1を完全制覇。頂点を極め、“J史上最強”と謳われるまでに成長した。
月日は流れ、13年にはJ2降格を経験。当時新潟でプレーしていたチーム生え抜きの大井は「ジュビロのことが好きだし、自分は所属していなかったけど降格したときは悲しかった」と振り返る。あの悲劇を繰り返してはいけない。J1に昇格した今季、新潟から6年ぶりに古巣復帰を果たしたディフェンスリーダーは責任感をにじませている。
「J1に残留するために、チームを強くするために(自分は)補強されている。戻ってきた年に(J2に)落ちたら、それは自分が落としたようなものだと思う。クラブのため、自分のためでもあるし、応援してくれるサポーターのためにもやらないといけない」
ゲームキャプテンの上田もまた、他クラブで成長し磐田に帰ってきた選手だ。背番号7のレフティーも、サックスブルーはJ1に残らなければならないと強く思っている。
「ジュビロは伝統あるクラブだし、その一員としての責任を果たさなければいけないと思っている。また強くするために呼んでもらっているので、しっかり仕事をしないといけない」
生きるか死ぬかの瀬戸際だが、チームの一体感は揺らいでいない。「残留争いをしているチームの中では、絶対にウチが一番まとまっていると思っている」と名波監督は言い切る。その団結力を、ユアスタのピッチで発揮したいところだ。
名波ジュビロは死に物狂いでこのサバイバルを乗り切り、未来への扉をこじ開ける。(青木 務)