お互いの置かれたシチュエーションが、両チームのパフォーマンスに影響を与えた試合だった。J1昇格プレーオフ圏に肉薄する7位でも、J1ライセンスを所有しない町田はPO出場資格がなく、対する岡山は目下5位と、クラブ史上初のPO進出が現実味を帯びている。失うものがないホームの町田は、前節が「ふがいない試合」(森村)だったことから、ハードワークをベースとしたチームコンセプトの“原点”を見直し、気迫に満ちた試合を展開。一方の岡山は、バイタルエリアやミドルゾーンでのアプローチが甘く、前半は総じてチームパフォーマンスが低調だった。
アタッキングエリアでの比較的緩やかな相手のアプローチを逆手に取った町田は、序盤から主導権を掌握。26分には松本のクロスボールがオウンゴールを誘発し、先制点を奪った。しかし、迎えた36分、矢島のロングパスを起点に、最後は片山に左足の“ゴラッソ”を決められて追い付かれてしまう。
ワンチャンスで追い付いた岡山は、ボールアプローチの強度こそ高まったものの、後半の45分間は絶好機創出までは至らず。4試合未勝利という近況を反映するかのように、結局は勝ち切れなかった。
「ゼルビアらしいアグレッシブな姿勢を出せた」(森村)町田に対して、岡山の岩政は「ウチ本来の姿ではない」と一刀両断。同じ引き分けでも、それぞれ手にした意味合いが異なる勝ち点1だった。(郡司 聡)