前節で7位以下が決まり、J1昇格プレーオフ進出の可能性が絶たれた愛媛だったが、木山監督は「プロとして一つでも多く勝とう。一つでも良い順位で終わろう」と選手たちを説き、そのモチベーションを低下させることなく金沢戦に臨ませた。
あらためてチームの士気を上げるとともに、この試合では残留争いから抜け出そうと躍起になる金沢の綻びを突くしたたかさも見せた。
試合立ち上がりから不用意なミスが続く金沢に対し、愛媛は15分、パスミスを奪って右サイドへ展開すると、三原のクロスに阪野が頭で合わせて幸先の良いゴールが生まれる。その後も素早く圧力を掛けてくる金沢に屈することなく球際で激しく渡り合い、試合の主導権を握ったまま後半へ。
エンドが変わっても試合のペースは変わらず愛媛。56分に阪野が再びゴールを決めてリードを広げると、70分には瀬沼が試合を決定付ける3点目を決めて勝負はあった。
金沢は喉から手が出るほど勝ち点3を欲していたはずだが、「先制点が重くのしかかった」(中美)と早々に攻撃がトーンダウン。守備でプレッシャーは掛け続けるものの、試合を通じて攻撃のアクションが乏しく、唯一のゴールは終盤にパワープレー気味にリスクをかけたときのもの。置かれている状況を考えるとエンジンがかかるのが遅過ぎた。(松本 隆志)