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FC東京・久保建英がJ最年少デビュー/明治安田J3第28節 マッチレポート

2016/11/7 6:00


Photo: Norio Rokukawa
後半開始から出場の久保。プロのレベルを痛感も、示した只ならぬ存在感

 小柄な背中に大きな番号『50』を付けたアタッカーが、後半からピッチに足を踏み入れる。集まった約7,700人の観客の視線を久保建英は一身に受けた。
 笛が鳴り1分が経過。後半から[3-4-3]にシステム変更したFC東京U-23の3トップ右に位置した久保は、守備に回っていた自陣でファーストタッチ。さらにタッチライン付近で縦パスを受け、目一杯両足を広げて体を張りボールキープを試みた。しかし、敵のDFに力負け。あっけなくボールを失った。「今までプレーしてきたレベルとは全然違った。思っていたよりも速いパスも来て、あたふたしてしまった」。
 初体験のパワーと速さに直面した一戦。残念ながらデビュー戦初ゴールという離れ業とはいかなかった。それでも、75社182人の報道陣が詰めかけた注目の試合で、久保は沈黙してばかりではなかった。
 67分、ワンタッチのフリックでフワリとスルーパスを送ると、スタンドからはこの日最初の驚嘆の声が漏れた。72分には浮き球を太ももでワントラップし、反転してボレーパス。またしても柔らかい軌道で的確に味方につないだ。さらに75分にはライナー性のパスをピタリと止め、その3分後には惜しくも通らなかったが、きれいな球筋のスルーパス。そして極めつけは82分。ダイアゴナルランで抜け出して裏のスペースでボールを受けると、DFを巧みに交わしてそのまま縦の深い位置まで切れ込んだ。「一つ高いレベルの経験ができた。どれぐらい差があるか分かったので、それを詰めていくチャンスになったと思う」。
 痛感したプロのレベル。しかし同時に、彼のプレーは『やはり只者ではない』という事実を周囲に示した。久保建英。日本サッカーの将来を背負う逸材が、堂々のプロデビューを飾った。(西川 結城)

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