コイントスでエンドを変え、風上でスタートした長崎が前半のゲームを支配する。システムは前節までの[3-5-2]から[3-4-2-1]に。山形のシステムに人をマッチアップさせ、相手がボールを持ったところで厳しくプレッシャーを掛けていった。
風下で大きく蹴り出すこともままならない山形は、失点をせず我慢することを選択。プレスがハマらずに長崎に起点を作られ、自陣での対応を迫られる苦しい展開となった。それでも決定機はほとんど作らせず、劣勢の前半を無失点でしのいだ。
後半は時間が進むにつれ、山形が汰木を、長崎が梶川を投入するなど攻撃的な方向へシフトしていったが、互いの守備の集中力は途切れなかった。スコアレスのまま終盤を迎えた堅調な試合を動かしたのは、残り時間4分で投入された山形のルーキー・永藤だった。出場直後から相手の背後を突く動きを見せていた18歳は後半ロスタイム、ディエゴのヘディングから裏に抜け出すと右足を振り抜き、決勝ゴールを奪った。
拮抗した終盤に失点し、勝ち点を取り逃がすことが多かった山形だが、3人を出場停止で欠くこの試合では紙一重の差で勝ち点を『1』から『3』に変えた。苦しんだシーズン、残留確定まであと一歩に迫った。(佐藤 円)