今季の群馬を象徴するゴール、そして勝利だった。前半は、決して内容が良かったわけではなかった。ポゼッションこそやや優勢だったものの、山口のブロックを崩せず、逆に山口の鋭い攻撃を受け続ける。群馬は、後列から果敢に飛び出してくる相手への対応が遅れてピンチを迎えていく。しかし、決死の守備でゴールを死守すると、後半に電光石火のカウンターが火を噴いた。
52分、中村駿の縦パスを受けた高橋が加速してペナルティーエリア内へ侵入。内へと切り込む動きで相手CBをかわすと、右足を振り抜きゴールネットを揺らす。「DFが食い付いてくるのが分かったので、GKの動きを見てシュートまで持ち込んだ」(高橋)。先制したことで流れをがっちりとつかんだ群馬は73分、GK清水のロングフィードを受けた瀬川が、CB宮城を振り切って独走。そこまでのうっ憤を晴らすかのように、豪快にゴールへと突き刺し、追加点を奪った。
2点のリードを得た群馬は、攻守一体となった戦いで山口の反撃を徹底的に封じて2-0の勝利。今季二ケタ得点と挙げている瀬川、高橋のダブルエースの速さと決定力が勝ち点3をたぐり寄せた。
この勝利で群馬のJ2残留が決定。重圧と戦い続けた服部監督は「どんな環境であれ、チームをJ3へ落とすわけにはいかなかった」と表情を緩ませた。苦しんだ末のミッションクリアだった。(伊藤 寿学)