経験豊富な松本が現実的な戦いで若い東京Vを撃破
この日の先発11名の平均年齢が23.18歳、春秋に富む若手のそろう東京Vに対し、松本は経験豊富な選手で対抗。試合開始直後から前への圧力を高めることで相手陣内での時間を長くし、必然的に主導権を奪うことに成功。高い位置からの精力的なプレスで重圧を掛けて東京Vのボールホルダーから自由を奪い、ショートカウンターやサイド攻撃、果敢なミドルシュートで得点を狙った。
ハードワークが形として表れたのは23分だった。左サイドの石原が逆サイドの田中へパスを出すと、好反応を見せた田中が深い位置まで攻め込みながら、中央へマイナスのグラウンダーパス。これを再度受けた石原が流し込み、松本が先制した。ここ最近はキレのある動きで再三決定機に絡みながらも、ゴールからは遠ざかっていただけに、「大事なときにゴールできたことはホッとしているし、自信になった」と安堵の表情。
さらに6分後にはボールを奪取した工藤からのパスを受けた高崎が自らしかけ、左足で追加点。「今日はシュート1本だけしか打てなかったが、入るときは入るんだな」と笑顔を浮かべた。
しかし2点ビハインドを負った東京Vは、ここから開き直って得点への意欲を露わにする。[4-4-2]から、トップ下を配置した[3-5-2]へとフォーメーションを変え、さらに井林、二川を投入したことでチームに芯がとおった。その後は「ハーフコートゲームのよう」と反町監督が苦笑するほどアウェイチームがリズムを作ったが、それでも松本は要所を抑える守備で得点を許さない。幾つかの決定機でもGKシュミットがビッグセーブを披露し、最後までホームチームのゴールネットが揺れることはなかった。
結局、2-0のままタイムアップ。若さゆえの勢いを随所で見せた東京Vだったが、最後は松本の現実的な試合運びが勝った。(多岐 太宿)