準備とテスト。貴重な機会を生かし切れるか
11日のオマーン戦はロシアW杯アジア最終予選の期間で初めての親善試合。国際Aマッチデーの日程を考えても、欧州組を招集して親善試合を行う機会は今後も少ないため、今回は貴重な一戦となる。この最終予選では、1-2で敗れた初戦のUAE戦をはじめ、代表ウィークの1試合目はパフォーマンスが良くなく、グループ首位のサウジアラビア戦の前に試合ができるというだけでもメリットは大きい。本田圭佑や清武弘嗣といったクラブで出場機会に恵まれていない選手の試合勘を取り戻す効果も期待できる上に、オマーンを“仮想サウジアラビア”として戦術面でも確認しておくべきことは少なくないからだ。
オマーンは中東勢にしては欧州ベースの戦術色が強く、身体的にもサウジアラビアと特徴は似ている。そんな相手に対して、守備の位置はアウェイの豪州戦(1△1)より確実に高くなるだろうし、前線から相手をハメ、高い位置でボールを奪ってショートカウンターを狙うシーンも増えるはず。仮にオマーン戦でうまくいかなかったとしても、サウジアラビア戦でいきなり問題に直面するより良いことは間違いない。
今回、日本は典型的なゲームメーカーを招集していないため、ボール奪取からの攻撃にはボランチの起用法も大きく関係してくる。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は“ゲームコントロールに優れる”長谷部誠と永木亮太、“前に攻め上がれる”山口蛍と井手口陽介にタイプ分けしており、その基準で二人のボランチを組み合わせるだろう。順当ならサウジアラビア戦は長谷部と山口になるが、消耗の激しいポジションでもあるだけに、永木、井手口といったフレッシュな二人がオマーン戦でデビューできる意味は大きい。
前線のオプションなどいろいろと試しておきたいことはあるが、すべてをオマーン戦の90分でできるわけではない。その中で指揮官がどういうチョイスをするか。それはサウジアラビア戦のプランにも直結する。(河治 良幸)