Photos: Saori Umebara
ファブリシオ、殊勲の2ゴール。鹿島が大きな手ごたえを得る
公式戦4連敗中の鹿島。川崎Fとのチャンピオンシップ準決勝へ向けて、チームに内在していたのは大きな憂いだ。ただ、石井監督はここ2試合に“手ごたえ”を得ていたという。そのうちの1試合は、3日のJ1・2nd第17節・神戸戦(0●1)。“常勝軍団”が上昇気流をつかむために、神戸へのリベンジは譲れなかった。
序盤から鹿島は攻め込んだ。小笠原が長短のパスを繰り出し、鈴木は前線で起点を作る。鈴木はアクシデントで16分に途中交代となったが、代わりに出場した土居が流動的に動く。ただ、神戸のボランチ・藤田は「後ろとうまく対応できた」と冷静にスペースを管理。神戸にも“手ごたえ”があった。戦い方への確信が球際で交錯し、感情がぶつかり合った試合、スコアを動かしたのは32分の鹿島の左CKだった。遠藤のキックにファブリシオが合わせて先制点を奪った。
前線からの激しいプレスというより、ボールを奪う位置を意図的に下げたこの日の神戸。攻撃の質を求めて後半に臨むが、好機は鹿島に訪れた。金崎が連続してチャンスを迎えると、55分にこぼれ球をファブリシオがシュートし、神戸DFに当たってそのままゴールネットを揺らした。鹿島がリードを広げる中、ネルシーニョ監督は松下をトップ下に配置。これが奏功し、パスワークから渡邉が決定機を迎えて左CKを奪取。64分、そのCKを藤田が蹴ると、最後は渡邉が押し込み、神戸が反撃の狼煙を上げた。
ただ、鹿島はしたたかだった。プレッシングからブロック守備に移行。神戸の果敢な攻めを最後までしのぎ、準々決勝進出を告げるホイッスルを聞いた。2得点のファブリシオは「自分たちのやるべきことを再確認できた」と誇らしげだ。大いなる“手ごたえ”を胸に、鹿島が王座奪還へのリスタートを切った。(小野 慶太)