山口のホーム最終戦。最後まで自らのスタイルを貫き、サポーターに勝利を届けようとチームは団結していた。
15年のJ3を席巻した攻撃サッカーを継続し、J2でも旋風を巻き起こしてきたJ2元年。この日は試合序盤こそ山形のハイプレスを前に防戦一方の展開を強いられた山口だが、徐々にゲームを支配していった。しかし、決定機の場面でことごとくシュートを枠内に飛ばすことができず、逆に失点。40分、大黒に一瞬のスキを突かれてスーパーゴールを許してしまう。
それでも山口は焦れずに戦い、前半ロスタイムに複数の選手が絡む“らしい崩し”から鳥養が決めて同点に。この得点で再び勢いづくと、58分には5人が顔を出す美しいカウンターから福満の一撃で逆転。自分たちでボールを握りながら、連動してアクションを起こしていく山口らしさを体現していった。
しかし、好機を生かせずにいると、79分に再び失点。山口は最後まで猛攻を見せたが、84分と後半ロスタイムの決定機も決められなかった。「チャンスを作れるのがウチだし、そこで点が取れると勝ちにつながる。最近勝てていない原因もそこ(チャンスを決め切れない点)かな」と鳥養。10人の状況で追い付きJ2残留を決めた山形に対し、5試合未勝利となった山口は、決定力不足という目下の課題に泣いた。
チャンスは作れているのに決められない――。そんな強さと弱さの両方が見えた90分だった。(村本 裕太)