Photo: Norio Rokukawa
チケットは完売で、試合前からアルウィンの熱気は最高潮――。最終節ということで多くの横浜FCサポーターも駆け付けたが、やはり松本サポーターの今節に懸ける思いはすさまじい。チームは前節の結果(町田戦・1●2)により3位に後退しているが、まだ何も決まっていない。2度目のJ1自動昇格を果たすために、まずは眼前の試合に勝ち、他会場からの吉報を待つ。
町田戦の結果や石原の出場停止を踏まえ、あえて先発メンバーの入れ替えを断行した松本。しかし、序盤は横浜FCのペース。すでに今季のすう勢は決したものの、少しでも良い形でシーズンを締めくくりたいアウェイチームは開始直後から攻勢をしかけ、9分には野村のスルーパスに反応した野崎がペナルティーエリア左角付近から左足でシュート。これがゴールネットを揺らし、松本はいきなり先制点を許す。
その後もイバの個人技に苦しめられるなど防戦を強いられる松本。それでも粘り強い守備で対応し、点差を広げさせずに反撃の時を待つと、徐々に冷静さを取り戻す。前からのプレスもハマり、相手陣内での時間も増えていった。すると1点ビハインドで迎えた前半終了間際、試合が動く。横浜FCにペナルティーエリア内でハンドの判定が下され、松本がPKを獲得。熱視線が注がれる中、高崎が蹴り込み、良い時間帯で同点に追い付くと、前半は1-1で折り返す。
浮上のために勝ち越しの作業が求められる松本。果たして、その機会は後半突入後すぐに訪れる。54分に高崎が浮き球をうまく収めてラインの裏へと飛び出すと、ミドルシュートを決めて逆転。しかし横浜FCの闘志も消えることなく、その4分後に再び同点に。
まったく試合が読めなくなる中、82分に松本が左CKの好機を得ると、途中投入の三島が頭で合わせて勝ち越し。これが決勝点となって勝利した松本だったが、他会場の結果により順位は3位のまま。J1昇格プレーオフに望みを託すことになった。(多岐 太宿)