数年前まで観客数リーグ最下位が定位置だった水戸が、今季は平均観客数5千人を突破。過去最多の入場者数を記録した。だからこそ、「サポーターに恩返しをするためにも勝って終わりたい」(細川)という思いを選手たちは強く抱いて試合に臨んだが、「気持ちが空回りしてしまった」と細川が振り返ったように、“平常心”を失った水戸は自分たちから崩れていってしまった。
水戸の強みは徹底できること。特に前半は徹底的にDFの裏に起点を設けて押し込み、リズムを作っていくのが水戸のセオリーであるが、今節は中盤でボールをつなごうという意識が強く、そこで山口のプレスにハマり、再三カウンターからピンチを招いた。「みんな、良いプレーをしようとし過ぎていたのかもしれない」と湯澤が振り返るように、普段着のサッカーを見失っていた。1点のビハインドで迎えた後半、水戸は反撃を試みるも、攻撃に人数をかけ過ぎてしまい、58分にカウンターから失点。その後も攻守がかみ合わず、一体感を出し切れずにホーム最終戦で悔しい敗戦を喫すことになった。
「山口の良さを出させてしまい、自分たちの良さを出せなかった」と西ケ谷監督。「どんな試合でも気持ちを入れ過ぎず、平常心で戦えるようにならないといけない」と細川は唇をかんだ。メンタル面は来季への大きな課題となるだろう。(佐藤 拓也)