J1昇格の道が絶たれたことを意味する試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、京都の多くの選手がピッチに突っ伏し、動けなくなった。そんな仲間に駆け寄り、励ましていた主将のGK菅野は、「(J1昇格)プレーオフは突然終わりがくる。すごく寂しさを感じた」と漏らす。主将の号令で「人生を変える2週間」に挑んだ選手たちの戦いは、その半ばで終幕を迎えることになった。
エスクデロ、堀米、菅沼、高橋らは、試合直後から涙に暮れた。エスクデロは「自分の力不足でJ1にいけなかったことが、ものすごく悔しい」と唇をかみ、堀米は「本当にこのメンバーでJ1にいきたかった」と言葉を絞り出した。
前夜から降り続いた雨がたまり、両チームともに本来やりたいサッカーを表現することが難しかったピッチコンディション。スコア上では同点ながら、下位である京都が敗退となったレギュレーション。長いシーズンの締めくくりとしては、消化しづらい面も多々あるゲームだった。それでも、意地の同点ゴールを決めた有田は、「今日のことは絶対に忘れてはいけない。それぞれがもう一回見つめ直してやっていければ、今後につながる」と力を込める。
“J1昇格”を共通目標に多くの新戦力を迎えた今季の京都だったが、7年越しの悲願はまたしても叶わず、16年シーズンの戦いを終えた。堀米の言葉が示すように、来季はまた新たな環境に身を置く選手もいるだろう。移籍の道を選ぶ選手も、この悔しさをさらなる飛躍につなげてくれることを願いたい。
そして来季以降も京都に残る選手たちは…。1年後、晴れやかな笑顔でJ1昇格を喜んでいることを。この日の経験を、京都の悲願達成の「糧になった」と振り返ってくれることを、信じたい。(川瀬 太補)