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[特集・千葉]エスナイデル新監督は千葉を変えられるか/EG FEATURES

2016/12/5 6:00


Photo: Yuki Matsuo
“人間性”も評価しての就任

 今季は過去最低のJ2リーグ戦11位に終わり、来季こそはJ1昇格を果たしたい千葉。その悲願成就を目指し、来季、フアン・エスナイデル氏が監督に就任することが決まった。
 アルゼンチン代表でプレーしたこともあるエスナイデル新監督は43歳。現役時代はスペインでキャリアを積み、イタリアのユベントスなどにも所属したストライカーだった。05年に現役を退いたあとは08年からスペインのヘタフェでアシスタントコーチを務め、11年からは監督としてサラゴサなどで指揮を執った。
 そんなエスナイデル新監督と交渉したのが高橋悠太GMだ。8月から指揮を執っていた長谷部監督代行も来季の監督候補の一人だったが、欧州に渡ってエスナイデル新監督を含めた候補者4人と面談。そこでアルゼンチン人指揮官と話し合い、来季、千葉の指揮を託すことに決めた。
 そこで決め手になったのが理念の一致である。エスナイデル監督も11月28日の就任記者会見で「高橋GMとミーティングをしたときから、サッカーに対する価値観や目標を共感することができた」と語り、方向性のすり合わせがうまくいったことを強調。また、高橋GMは、「相手が(日本の)クラブをリスペクトしていない場合もあり、(過去に自分は)1年で監督が変わるパターンも見てきた。そういう監督は必要以上にクラブへ介入してダメになる場合もあり、人間性がすごく大事だった」とも話す。実際に新指揮官は交渉を始める時点で20試合以上千葉のゲームを映像で確認していたとのことで、その熱意や人となりも監督就任を後押しする要因となった。

まずは練習から変えていく

 これで来季に向けた千葉の方向性は定まったが、気になるのは新指揮官の手腕だ。28日に行われた会見で自身の性格を「リアリスト」と表現し、「チームとしても個人としても勝者のメンタリティーを持たないといけない」と語った。
 具体的な戦術面やトレーニング方法に関して明言を避けたが、何度も意見交換を行ってきたという高橋GMは「彼は練習の強度の部分で日本は緩いと話していた。なので、どうやれば練習の強度を限られた時間の中で上げられるのかと話している」と語った。今回、スタッフにマルコス・ギジェルモ・サムソコーチ(エスナイデル新監督と同い年で、現役時代にはチームメートだった間柄)が加わったが、これも練習強度を上げるためにエスナイデル新監督が要望したこと。「いま出ている案はグループを二つに分けて、練習の強度を上げることを考えている。監督とギジェルモコーチに日本人のコーチを一人ずつ付けて、プラスそこに通訳もつけてくれと。練習のインテンシティー(強度)を上げるためには必要なので、トレーニングはそういう形になると思う」と高橋GMは語り、まずはトレーニングの部分から見直すことを明言した。
 新指揮官のカラーが垣間見えた今回の監督就任記者会見。今後は「積極的に前からボールを取りに行って、前から行くときは決断して覚悟を決めるチームを作りたい」とエスナイデル監督。新指揮官の頭の中には来季の“新生・千葉”のスタイルが明確に描かれている。そこに選手たちがどれだけついていくことができるのか。千葉は来季、J1昇格のためエスナイデル体制で勝負を懸ける。(松尾 祐希)

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