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J王者の誇りを胸に。結束の鹿島、いざ出陣/クラブW杯 開幕戦 鹿島×オークランド・シティー

2016/12/7 6:00


■鹿島アントラーズ
鼻息荒い常勝軍団。立ち上がりがポイント

 チャンピオンシップ決勝第2戦(浦和戦・2◯1)の激闘から2日後の5日、クラブW杯に向けて再始動した鹿島。リーグ優勝の余韻に浸る間もなく、世界との戦いに飛び込む。確実に疲労はあるだろうが、選手たちのモチベーションは高い。優勝の直後から、選手、スタッフのあちこちから「レアル・マドリーとやろう!」という声が上がった。
 オフ明けに集まった選手たちの様子は、石井監督にとっても頼もしく映ったようだ。
「動きと言葉に出てくる元気というのが、少し違った。疲れている部分は多少あると思うが、この大会に向けて選手の気持ちは非常に高まっていると感じた」
 ただ、初戦の相手であるオークランド・シティーの情報は少ない。いまのところ手に入れたフルマッチの映像は昨季の広島との試合のみ(広島が2-0で勝利)。しかし、その広島の森保監督と情報交換を行い、戦い方や大会の過ごし方についてのアドバイスをもらったそうだ。
 また唯一のクラブW杯経験者であるファン・ソッコ(12年大会に3試合出場)は、オークランド・シティーとの対戦経験もある。「フィジカルが強い。普通にいくとやられる。Jリーグより厳しくいかないといけない」と、周囲に油断は禁物だと伝えたそうだ。
 そのオークランド・シティーだが、昨季は「オーソドックスに後ろからしっかりパスをつないでくる」(石井監督)スタイルだったが、今回もそうとは限らない。「まずは最初の10分、15分で相手の戦い方をしっかり見極めた上で、自分たちが対応できれば」と監督は初戦を見据えている。
 オフ明けの練習では柴崎が軽快な動きを見せていた。海外志向の強い選手にとっては自分の存在を示す絶好の機会である。中3日、中2日という厳しい日程を強いられるが、選手たちの鼻息は荒い。Jリーグ王者の誇りを胸に大会へ向かう。(田中 滋)

■オークランド・シティー
出場8回目の常連。総合力は昨季以上か

 大会最多となる8回目の出場。もはやクラブW杯の常連と言っても過言ではない。モロッコで行われた14年大会ではアフリカ王者のESセティフ(アルジェリア)、北中米カリブ海王者のクルス・アスル(メキシコ)を破り3位に輝いた。前回はJリーグ王者の広島に開幕戦で敗れたものの(0●2)、大陸王者の中で最も早く来日したオセアニア王者は再び躍進を狙う実力と経験を十分に備えている。
 コーチ時代から数えて9年目になるスペイン人のラモン・トゥリブリエッチ監督は来季から、同じニュージーランドのクラブながら豪州のAリーグに参戦しているウェリントン・フェニックスを率いることが濃厚となっており、有終の美を飾る大会になる。守備の中心は、主将として長くチームを引っ張ってきた元ニュージーランド代表DFビセリッチからキャプテンマークを引き継いだCBのベルランガ。当たりが強く統率力にも優れるスペイン人DFは堅守の要として、また攻撃の起点としてチームを支える。守備陣でもう一人のキーマンはGKのズビカライ。スペインの名門“ラ・レアル”ことソシエダなどでプレーした新守護神の加入により、守備陣は着実に引き締まった。
 攻撃はトゥリブリエッチ監督が植え付けたポゼッションがベースにあるが、すべての相手が“格上”となるクラブW杯ではシンプルなサイドアタックやカウンターが頼りになる。左サイドから日本人DFの岩田が放つ多彩なクロスは健在で、機を見たオーバーラップを武器とする右SBのホワイトも相手のディフェンスにとって軽視できない存在だ。ターゲットマンとして前線に構える長身FWモレイラは、柔軟なポストプレーで効果的なカウンターを引き出す能力にも優れる。テクニシャンのデ・ブリースやタデが敵陣のスペースを突ければ、得点の可能性が広がるだろう。またベンチにも個性的な攻撃タレントがそろい、誰が“ラッキーボーイ”になってもおかしくない。(河治 良幸)

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