Photos: Atsushi Tokumaru
鋼のような規律で、Jユース最強の攻撃陣を完封
高円宮杯プレミアリーグEAST最終節は、1位・青森山田高と2位・FC東京U-18の直接対決という「ちょっとあり得ないくらいの」(青森山田DF三国スティビアエブス)シチュエーションとなった。勝ったほうが優勝。引き分けの場合は、首位の青森山田が優勝濃厚という状況の中で、青森山田が守備から入ったのは定石どおり。「過去最高のモチベーションを見せてくれ」という黒田剛監督のアジテーションを受けた選手たちは、立ち上がりから強く激しく、そして細心の注意を払いながら今季2冠の青赤軍団との一戦に臨んだ。
一方、追うFC東京は勝利必須とはいえ、こちらも先制点は与えたくないので、前半はリスクを取らない。先発オーダーも青森山田の高さを警戒しながらの選択で、こちらも慎重に試合へ入った。「0-0、全然オッケー!」。一進一退のまま両者無得点で迎えたハーフタイム、FC東京ベンチからはこんな声が選手たちに掛けられていた。
後半は選手交代を重ねながら徐々に攻撃の圧力を高めるFC東京に対して、青森山田も守備の強度を落とさずに対抗する粘り合いの展開になっていく。
どちらも最後の局面ではよく体を張って決定機をほとんど作らせない流れだったが、85分に試合は動いた。交代出場の青森山田FW佐々木快の意欲的な突破に対して、FC東京DF蓮川壮大がペナルティエリア内で思わずファウル。MF高橋壱晟がPKを冷静に沈め、青森山田に待望の1点がもたらされた。
この日の青森山田には、この1点で十分だった。FC東京内定のGK廣末陸を軸とする守備陣は以降も鋼のように強固な規律を乱すことなく、Jユース最強の攻撃陣を完封。勝ち点3を積み上げ、初めての栄冠を勝ち取ってみせた。(川端 暁彦)