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誇り高き鹿島の進撃。Jクラブ初の決勝へ/クラブW杯 準決勝 アトレチコ・ナシオナルvs鹿島

2016/12/16 6:00


Photo: Getty Images
耐えしのいだ一枚岩の鹿島が南米王者を撃破

 アトレチコ・ナシオナルの攻めは、鹿島の選手がかつて経験したことがないほどの圧力だった。昌子は「ちょっとやべーな」と感じたそうだが、この場合の「ちょっと」は“少し”の意ではない。それでも「真ん中はガッと固めた」という守備でなんとか持ちこたえる。ウリベの強烈なミドルシュートをGK曽ケ端がはじき出し、モスケラのシュートがバーに当たり、そのはね返りをベルリオがボレーで叩くとゴールに入った昌子が頭でクリア。気迫のこもったプレーが「完全に相手に傾いていた流れが僕らのほうにきた」と昌子が語るように、少しずつ流れを呼び込む。
 すると33分、今大会で初めて導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)により、鹿島にPKが与えられる。このチャンスでキッカーを務めたのは土居。「自信を持って蹴った」シュートがゴール左に突き刺さり鹿島が先制した。前半終盤にもピンチを迎えたが、GK曽ケ端を中心とした守備陣は崩れず、リードを奪ったまま試合を折り返すことに成功する。
 後半、運動量が落ちると石井監督は素早く選手交代。54分には切り札の金崎、58分には永木を入れて守備の圧力と攻撃の推進力を維持する。
 すると83分に追加点。柴崎のクロスに遠藤が飛び込み、ボールがこぼれたところをヒールで流し込んで貴重な2点目を挙げる。
 慌てたアトレチコ・ナシオナルは逆転を狙い、パワープレーをしかけたが、その直後の85分、金崎のクロスに鈴木が合わせてダメ押しとなる3点目を奪い試合を決めた。
 途中、厳しい時間帯もありながら、全員で意思統一を図り、耐えしのいだ鹿島。石井監督は「現場の選手、スタッフだけではなくて、クラブ全体で勝ち取った1勝だと思う」と胸を張った。(田中 滋)

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