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[特集・J1]MVP MF 阿部 勇樹(浦和)/2016J1 EG AWARD

2016/12/19 6:00


いまもこれからも「チームのために」
 走る、球際で戦う、規律を守る。その3つを基本原則としながら、「自分たちのサッカーをする」ことを重要視し、ルヴァンカップのタイトルとJ1年間勝点1位の座を勝ち取った浦和。その中でも主将・阿部の安定感は群を抜いていた。
 阿部にとっては二つの偉大な記録を達成したシーズンでもあった。J1・100試合連続フル出場達成とJ1通算500試合出場達成。前者はシーズン終了時点で127試合にまで伸び、フィールドプレイヤーとしては史上2番目の記録に。後者は史上6人目、そして最年少での記録達成となった。
 しかし、この二つの偉大な記録を達成しても阿部は変わらなかった。100試合連続フル出場の際には「まだ辞めるわけではないから」と笑うと、「すべてはチームの勝利のためにやってきた」と続けた。J1通算500試合出場達成の際も「みなさんに『おめでとう』と言ってもらえるのはオマケみたいなもの」とし、「チームが勝てたことが良かった」と何度も繰り返した。「チームのため」。あらゆる選手が口にするこの言葉が阿部ほど似合う選手はそういない。攻守の切り替えと前線からのプレッシングをテーマに掲げ、相手を圧倒し続ける試合を重ねた今季の浦和。その中で何度、阿部が中盤でボールを奪い、またセカンドボールを拾い、中盤や前線にボールをつないだことだろう。得点やアシストなど勝利に直結する、分かりやすいプレーは少なかったかもしれない。しかし、彼は紛れもなくチームの生命線だった。
 今季はチームとして一定の成果を挙げた。しかし、最後に笑うことはできなかった。次こそは最高の結果を――。その思いを込め、来季もまた「チームのために」阿部はプレーし続けるだろう。(菊地 正典)

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