■FC東京
徳永が復帰。肋骨骨折の前田も出場に意欲
今年はクリスマス・イブに行われる天皇杯準々決勝。11月3日のJ1・2ndステージ最終節後、チャンピオンシップやクラブW杯などが行われてきたが、FC東京にとっては1カ月半以上も空いての公式戦となる。合間に練習試合を入れてはきたものの、実戦感覚が保たれているか否かは試合が始まってみないと分からない。「(クラブW杯に参戦していた)鹿島は最近まで試合をしていたけど、ほかのクラブは条件がだいたい同じ。とにかく良いコンディションで試合に向けて準備するだけ」と、篠田監督もできることを最大限やり尽くし、この川崎F戦に臨む。
コンディション面というところで気になるのが、けが人の状態。長期離脱の米本やひざの状態をみながら復帰と離脱を繰り返している石川は、依然別メニュー。またリーグ戦終了後に手術した橋本も、来季開幕に向けた復帰準備のために欠場する。さらに同じく手術した河野は練習には戻ってきているが、「まだ完調ではない」(篠田監督)と、先発起用は回避される可能性がある。
そして先週の練習中に肋骨を骨折した前田だが、今週になって練習に参加し、紅白戦でもプレー。「驚異的な回復」と指揮官が話せば、前田本人も「試合メンバーに選んでもらえるように準備したい」と意欲的な姿勢だ。少なくともベンチ入りはできそうな情勢だ。
そのほかの選手は元気に日々汗を流す。10月から負傷離脱していた徳永も左SBで復帰できそうだ。今季ACLに出場し、来季も出場権を獲得すべくこの天皇杯を奪取したいFC東京。「優勝してまた来季もアジアで戦うために、まずこの試合を勝ちたい」。帰ってきた徳永が、チームの総意を代弁した。(西川 結城)
■川崎フロンターレ
風間フロンターレ最終章。最高の結果をつかむ
失意のどん底を経験してから、だいぶ間が空いたように感じる。11月23日のチャンピオンシップ準決勝・鹿島戦(0●1)で敗れ、年間王者への挑戦権と初タイトルの可能性を失ってから1カ月が経過した。その間に大学生との練習試合を二つ挟んだものの、結果は満足いくものではなかった。ただ、それはそれで良い。すべては残された最後のタイトルを獲りにいくためであり、あくまで“調整”だ。「ポジティブに言うとゆっくり高められたという考え方ができる。残り3つに向けて良い準備ができた」と田坂は語る。「だんだん良くなってきている感じがするし、徐々にコンディションを上げることができている」とは車屋の言葉だ。この空いた期間は充電期間と割り切って受け入れ、各々が24日に向けて照準を合わせている。戦術面ではこれまでと変わりはなく、攻撃の精度を高めている。ただ、その中でより“前に行く”という意識を求められていると、選手自身は感じているという。
タイトルまで残された試合数は3つ。“風間フロンターレ”が見られるのも最大で3回しかない。移籍を明言している大久保が川崎Fのユニフォームを来て戦う試合数も同じだ。ここまでクラブのスタイルと色を明確にしてきた指揮官と、最も点を取りチームを救ってくれた男の退路に華を添える――。そのために、この天皇杯は何が何でも獲らなくてはいけない。またリーグ戦を3位で終えたため現時点で来季のACLはプレーオフからの出場となる。そうなるとシーズンオフは短くなり、新体制のチーム作りにも影響が出てくる。天皇杯を制し、本戦からの出場権をつかみたい。
風間フロンターレ最終章。この天皇杯を最高の形で終えたい。(竹中 玲央奈)