「半分できて半分できなかった」が、カバーは可能
4季連続のJ1残留の多くを、ブラジル人FWとベテランに頼る陣容で果たしてきた甲府。今季からGM職に専念する佐久間前監督が挙げる補強の課題は、先発平均年齢の高さ、1年を通じて中心となれる前線、左利き、スピードのある途中出場カード、フリーキッカー、試合を作れる中盤という部分。
昨季はベテランに故障が増え、ポジションのやりくりで苦労した。この点は小出悠太、島川俊郎、道渕諒平ら新加入を含めた若手、中堅の選手がポジションを奪うことができるかに懸かっている。前線はウイルソン、ドゥドゥ、ガブリエルでブラジル人FWが3枚そろう。昨季のクリスティアーノ(現・柏)のようにシーズン途中に違約金を払ってでも獲得に乗り出すクラブがあれば不安だが、けがを含めてその対策が20歳のガブリエル。外国籍枠の関係でカップ戦中心の起用になりそうだが、当たれば吉田スタイルの進化に大きく貢献する。左利きは堀米勇輝、兵働昭弘、エデル・リマで担保し、フリーキッカーは堀米。スピードある交代枠と試合を作れる中盤では今後アジア枠で補っていくことになる見込み。
「半分できて半分できなかった」が佐久間GMの補強の評価だが、FW陣が問題なくフィットすれば半分できなかった部分をある程度カバーできる可能性がある。また、DFエデル・リマが問題なくポジションを獲得できれば新井をボランチで起用できるなど、最終ラインからシャドーまでのやりくりでコンバートの必要がなくなる。昨季はけが人の穴を玉突き的なコンバートを繰り返して埋めてきたが、各選手が得意とするポジションで競うことができれば、より質の高い勝者が先発の座を勝ち取ることが期待できる。(松尾 潤)