中村らベテランが退団。残る懸念材料は齋藤の去就
クラブの判断で契約非更新となったのは小林のみ。中村、榎本、兵藤、ファビオら、いずれも実績ある面々はそれぞれの考えでユニフォームを着替えた。
世代交代の波が押し寄せているのは疑いようがない。リオ五輪世代の松原健と山中亮輔は早い段階で加入内定。岩波拓也(神戸)にはオファーを断られたが、最終ラインを中心に若返る必要があるのは確か。始動時点で所属27名の平均年齢が25.0歳と若返ったのは動かぬ証拠だ。ただし、顔ぶれが若くなっただけで戦力がダウンしては意味がない。パワーを維持向上させつつ新たな血を入れる必要がある。
その点で、今季の横浜FMはまったくの未知数だ。3番目の年長選手となった31歳の中町は「自分たちでさえ、どうなるか分からない」と心境を吐露している。チームはタイキャンプですでに実戦をこなしているが、本当の立ち位置が見えてくるのは開幕以降だろう。新加入FWウーゴ・ヴィエイラの適応能力も含めて、博打的な要素の強いシーズンになる。
そして最大の懸念材料は、攻撃の核である齋藤の去就が1月下旬になった現時点でも不透明なこと。本人は海外移籍を視野に入れてタイキャンプに帯同していない。エリク・モンバエルツ監督は「今季も(齋藤)学がいることを願いたい」と残留を希望しているが、過度な期待は禁物だろう。複数年契約が切れるタイミングでもあり、前述の選手たち同様、横浜FM以外の道を選んだとしても仕方がない。ただ、齋藤の去就に関係なく、さらなる補強は必要だ。
残留争いに足を突っ込むことなく安堵できていたのは、実績あるベテラン勢が勝負の機微を知っていたからにほかならない。それを肝に銘じておくべきだ。(藤井 雅彦)