昌子不在時の最終ライン。“声の連係”に課題
直射日光は当たらずともピッチには昼間に蓄えられた暑さが残っていた。試合後のスタッツを見ると前回のスパンブリーとの試合では28℃だった気温が今回は31℃。31日にACL予選ラウンド2回戦が控えるバンコク・ユナイテッドと鹿島のコンディション差は、暑さでさらに広がった。それでも4失点は石井監督にとっても予想外だった。
「前半は全体的に体が重い感じで、相手のプレーに対応する形でしか守備ができなかった」
10分、1本のロングパスでバンコクUのFWボスコビッチにディフェンスラインの裏へ抜け出されると、慌てて対応したブエノがPKを献上。鹿島は先制点を許してしまう。さらに、26分にもボスコビッチに強烈なミドルシュートを食らい、36分にはオウンゴール、37分に三たびボスコビッチにゴールを許し、前半だけで4点のビハインド。飛び出してくる相手を捕まえることができず、いいように攻められてしまった。
しかし、前半の終わり際に金崎のPKで1点を返すと、鹿島も意地を見せる。美しい連係から右サイドを崩し、49分にレアンドロが追加点を奪う。その後もバンコクUを攻め立てたが、レオ・シルバのFKが決まったのは90分。4点差を詰めることはできなかった。
「どうにか追い付こう、逆転しようという力は選手も見せてくれた」
そう言って選手をねぎらった石井監督だが、昌子を欠く最終ラインは声の連係が取れておらず、誰が誰をマークするのか不明瞭。今季、数多くの試合をこなすため、昌子を欠く試合は必ずある。
チームとして機能せず、修正できないまま4失点したことは今後に不安を残す。暑さ以外の修正課題をしっかりつぶす必要があるだろう。(田中 滋)