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[旅立ちと再会]急転直下の獲得。情報収集能力と粘り強さの勝利/特集・清武弘嗣

2017/2/3 6:00


 昨年末から今年にかけて、昨夏加入したセビージャで思うように出場機会を得られていない日本代表MF清武弘嗣の去就を巡って情報が錯綜し始めた。
 EU圏外の選手枠を空けるためにセビージャでは誰かが移籍する話が持ち上がり、そこに清武の名前も挙がったのだ。清武についてはスペインやドイツ、MLSのクラブへの移籍も報じられる中、先月下旬、スペイン現地紙の報道により明るみに出たJリーグ復帰の噂。当初、清武獲得に名乗りを上げているとされたJクラブは3つ。清武の古巣であるC大阪もその一つだった。
 もともと、C大阪は選手の欧州移籍に寛容な一方、欧州で得た経験値を再びC大阪に戻って還元してほしいという構想を持っている。ドイツ、スペインでの経験と実績が豊富な清武に対しても、「かなり前から情報収集は行っていた」(大熊清チーム統括部長)。
 ただし、20年6月までセビージャとの契約が残っている清武の移籍金は600万ユーロ(約7億3千万円)とも言われており、1月31日午後4時の時点では、「(移籍金の額は)同意できるものではない。交渉(妥結)は難しい」と大熊チーム統括部長は渋い表情を浮かべていた。
 ところが、欧州の移籍期限最終日の1月31日も夜遅く、日本時間では日付が変わろうかというころだった。移籍金の支払い方法も含めた条件面で両クラブが合意に至り、急転直下、清武のC大阪への完全移籍が決定した。
 今回の“電撃移籍”は、清武本人がJリーグ復帰への意志を示しているという情報をいち早くキャッチしたC大阪サイドの粘り強い交渉が実を結んだとも言えるものだった。(小田 尚史)

清武弘嗣(きよたけ・ひろし)
1989年11月12日生まれ、27歳。大分県出身。172cm/66kg。大分U-15→大分U-18→大分→C大阪→ニュルンベルク→ハノーファー(以上ドイツ)→セビージャ(スペイン)。1日にC大阪への復帰が発表された。J1通算97試合出場17得点。日本代表。

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