Photo:Norio Rokukawa
元・群馬の江坂が決勝点を奪うも、負傷交代
大宮、群馬ともに前線に多くの新戦力を起用したラインナップとなり、彼らのフィット感やコンビネーションの進捗が試されることとなった。
結論から言えば、両チームともコンビネーションという意味ではまだまだ発展途上という印象が強く、ラストパスのズレなども多く見られた。もっとも、これは開幕前なら当然のことでもある。ここで得た感触をもとに、開幕までにどれだけすり合わせていけるかが最も重要な作業になるだろう。
一方、個々の新戦力の出来という点では、日体大から今季群馬に加入した高井和馬のパフォーマンスが目に付いた。昨季のJ1で堅守を誇った大宮に対して、積極的な裏抜けや仕掛け、そしてシュートを駆使して果敢に挑戦。23分にはミドルシュートを放って大宮GK塩田に冷や汗をかかせるなど、早くも存在感を放っている。
チームとしてのパフォーマンスに目を向けると、大宮は攻守ともに意識の合わない部分がまだ多い。渋谷監督は「相手にボールを触らせないくらいボールを動かしてほしい。守備では早く(ボールを)回収しないといけないゲームだったと思うが、私のイメージした形にはほど遠かった」と振り返っており、ここから開幕に向けた仕上げにパワーを注ぐ必要がある。
ただ、そうした状態でも2分に大前のCKから江坂が決めた1点で勝ち切ったことは肯定的に捉えていいだろう。江坂の負傷交代は不安材料だが、うまくいかない状況でも動揺せず、90分間をマネジメントする落ち着きは見せることができた。
群馬はチーム全体のハードワークをベースに戦い、ポゼッションにこだわる姿勢は浸透しているが、最終ライン背後のケアや、失点を含めたセットプレーの守備には不安も残す。強みはJ1相手にも通用した部分があるだけに、開幕までに弱点をカバーする術を落とし込みたいところだ。(片村 光博)