Photo:Hirohisa Fujihara
突然の赤字発表と、常勤取締役3名の辞表提出
8日から11日まで県内4カ所で開催されたサポーターズミーティングは大いに荒れた。8日の佐世保会場で突然発表された、1億2000万円の16年度赤字決算見込みと、取締役3名の辞表提出(岩本文昭専務、服部順一GMは退任。池ノ上俊一代表取締役の進退は、今後の株主総会に諮られる見とおし)、そして質疑応答で明かされたクラブがJリーグからの外部監査を受けているという事実。すべてがサポーターにとって寝耳に水の一件であり、この時点で株主、スポンサー、選手に何も伝えられていなかったという異常な事態だったのである。
諫早でも進展なく、次々と問題が明るみに
だが、取締役会にその認識は薄かった。辞任した二人の取締役だけでなく、出席予定だった池ノ上代表取締役もミーティングには不参加で、声明発表すらなかった状態。ミーティングに出席した内田正二郎取締役会長は事情をほとんど理解しておらず、同じく各部長たちも取締役会内のことはほとんど知らされていなかった。このような状況のまま、9日の島原会場、10日の五島会場と、同じ説明と対応を続けた結果、サポーターの不満が11日の諫早でのミーティングで爆発した。
赤字の要因については、それまでに明らかにされていた。フォロー不足で中小広告主との契約を継続できなかった上、これまでメインスポンサーが補強費として通常の広告費に上乗せしていたぶんが、昨年度になくなったことによる広告費の減少。チケット収入や補助金・支援自販機収入などの低下。昨年の9月から債務超過にならない範囲でのソフトランディングを図ったことで、債務超過ではないことも、明らかにされている。
しかし、サポーターの不信は、この日の質疑応答でさらに膨らむことになる。アカデミーを管轄する一般社団法人V・V・NAGASAKIスポーツクラブが、県から管理委託されている施設に居住する外国人労働者を、選手バスで送迎していた行為が道路運送法に抵触するのではないかとされる問題。クラブハウス内で池ノ上社長の経営する会社が開院した整骨院の業務内容に対する疑惑。同じく池ノ上社長の会社に関係するスタッフが、クラブと総務・経理部門の業務委託行為を行ない、2月1日付けで総務経理部長に就任したことなどが、質疑応答の中で次々と明かされていく。募集した質問への回答書中でも、服部順一氏の経営する会社と業務委託を交わしながら『事実なし』と回答するなど、その正当性が疑われる事態に発展。臨時取締役会中とする池ノ上社長と、いまも社団代表理事である服部順一氏が一切ミーティングに出席しないことへの批判も噴出し、混乱のまま閉会の時間を迎えることになった。
同日、クラブは3月1日の臨時株主総会開催を発表したが、“唯一、事情説明のできる”取締役会がサポーターと向き合う日はそれまでにあるのか…。混乱はまだ止まりそうにない。(藤原 裕久)