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[C大阪]クラブ初のOB監督が築く“たくましく戦う集団“/J1新監督特集

2017/2/23 10:42


 磐田との開幕戦を1週間後に控えた18日。韓国の仁川との練習試合に2-0で勝利したあと、「この1カ月間、準備してきたことがしっかりと出せた」と安堵の表情を浮かべたユン・ジョンファン監督。始動以降、タイと宮崎の二つのキャンプでC大阪は4試合を戦ったが、Aチームのスコアは、0-0(バンコク・グラス戦)、1-0(全日本大学選抜戦)、0-0(横浜FC戦)、1-1(福岡戦)とすべて僅差。
 就任会見で話した「守備を堅くするのは当たり前。DFだけでなく、試合に出ている11人が意識を持ってやらなければいけない」という言葉どおり、まずは基盤となる守備の構築からチーム作りに取り組んだ。練習では、全体としての動き方や、選手一人ひとりのポジショニングを細かく指示。グループとしてスキを与えない守備を強調した。言葉にすると、“規律重視の組織的なサッカー”となるが、自身のやり方を押し付けるだけではない。ミーティングでは選手に積極的に発言も促すなど、選手からの意見も吸い上げ、すり合わせていく懐の深さも持つ。
 守備と並んでチーム作りの特長に挙げられるのが、走ることを含めたフィジカルトレーニングの徹底。時間をかけた体幹トレーニングであらゆる部位の可動域を広げるとともに、「プロ生活で一番キツいキャンプ」と何人もの選手が振り返ったように、例年以上に素走りのメニューも多く、体力強化にも努めた。
 16日はユン・ジョンファン監督の誕生日だった。練習後には選手、スタッフからバースデーソングが贈られ、報道陣からはケーキの差し入れもあった。そこで漏らしたのが「うれしい気持ちはあるけど、開幕に向けてJ1でうまく戦えるか心配もあるし、(祝う)余裕はない(苦笑)」という言葉。「クラブ初のOB監督ということで、周囲の期待も感じている。責任感を持ってチームを率いないといけない」。
 新指揮官は強い使命感を持って、ピッチ内外で甘さやスキを取り除き、C大阪を“よりたくましく戦う集団”へ変えようとしている。(小田 尚史)

ユン・ジョンファン(YOON Jong Hwan)1973年2月16日生まれ、44歳。韓国出身。東亜大→油公コッキリ(現・済州ユナイテッド/韓国)→C大阪→城南一和(現・城南FC)→全北現代(以上韓国)→鳥栖でプレーし、07年に現役引退。元韓国代表。08年から鳥栖のコーチなどを務め、11年に監督就任。14年からは蔚山現代(韓国)の監督を務めた。

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