3万人超が詰めかけた注目の一戦。見せ場はあったがネットは揺れず
両チーム、守備意識を高く持った前半は、開幕戦らしい手堅い展開に。守備をベースに試合に入ったC大阪に対し、磐田は中村俊を起点に攻撃を組み立てるも、「後ろでボールを回す時間が長過ぎて、前が動き出せない、スペースがない負の連鎖に陥った」と名波監督。C大阪も守備の破綻はなかったが、決定的なチャンスには持ち込めず。
それでも、前半終了間際、立て続けに見せ場が訪れた。45分、中村俊が蹴ったFKから中央で競ったこぼれ球を山本が押し込むも、直前に磐田にファウルがあり、ノーゴール。すると、C大阪も直後にビッグチャンス。松田の低くて速いクロスに杉本が飛び込むと、競った大井のクリアがポストを直撃した。
前半に比べると動きが出てきた後半は、両チーム、アグレッシブに攻める。磐田は「奪ったあと、川又の動き出しも含めて何回か良いシーンも生まれた」(名波監督)が、マテイ・ヨニッチと山下のCBコンビが立ちはだかる。前線でのコンビプレーも出始めたC大阪は、78分に決定機。関口が中に入れたパスを杉本がスルー。ここに走り込んだ柿谷が狙いすましたシュートを放つも、わずかにポスト左に外れた。C大阪は後半ロスタイムにも柿谷が2本シュートを放つもネットを揺らせず。後半の中盤から終盤にかけては磐田を押し込んだが、勝ち点3を奪うことはできなかった。
名波監督が試合後に話した「整理された中で守備は構築できた。攻撃のプラスαが足りなかった」という言葉は両チームに共通する。3年ぶりにJ1に復帰したC大阪と、中村俊が加入して話題をさらった磐田との一戦は注目度も高く、スタジアムには33,208人が詰めかけたが、大観衆を沸かせるゴールは生まれず、両チームの現在地が浮かび上がった。(小田 尚史)