Photo: Norio Rokukawa
先手を奪えなかった大宮。慌てなかった川崎F
3分の小林のオープニングシュートで幕を開けた試合は、主導権の奪い合いからスタートした。大島を中心に中央突破を狙う川崎Fに対して、大宮は前線からのハイプレッシャーでリズムを作る。大宮が9分に瀬川の抜け出しからチャンスをつかめば、川崎Fも28分に中村が誰かが触ればゴールという鋭いクロスを供給するなど、しばらくは互いに譲らない内容が続いていた。
風向きが変わり始めたのは30分を過ぎたあたりから。高い位置での守備が機能する大宮が、立て続けにチャンスを生み出していく。34分には大山のボール奪取から長谷川、大前とつながり決定機。36分には奥井のクロスに3人が飛び込み、ファーで受けた大前がGKチョン・ソンリョンにセーブを強いる。さらに37分、CK崩れから大屋のロングフィードに菊地が抜け出してボレー、40分には左CKを河本が頭できれいに合わせた。
多くの決定機を得た大宮だったが、ゴールを割ることはできない。前半ロスタイムには大前がペナルティーエリアすぐ外からFKを放ったが、これも枠を捉えられなかった。「決められるときに決めないと自分たちのペースにならない」と振り返ったのは瀬川。ハイテンポで飛ばしていたこともあり、先手を奪えなかったことが痛手となった。
後半は大宮のペースが徐々に落ち、時間とスペースを得た川崎Fが押し返す展開に。森本投入によって圧力を増した川崎Fは66分、右CKを小林が合わせて先制点を奪った。大宮も岩上、ネイツ・ペチュニクの投入によって反撃を試みるが、最後は川崎Fの中村にスキを突かれて2点目を献上。開幕戦はアウェイの川崎Fに軍配が上がった。
決定機の山を築いた前半に勝負を決められなかった大宮に対して、焦らず勝機をうかがった川崎F。その差がスコアとして表れる結果となった。(片村 光博)