注目のスペイン人監督同士の開幕戦。前半は徳島が主導権を握る。序盤は東京Vにスキを突かれる場面もあったが、徐々に落ち着き始めると相手陣内に押し込んで戦いを優位に進める。その中で優位性を作ったのが、左ウイングバックの馬渡。自らボールを保持して何かを生み出すタイプではないが、味方にボールを預けて相手のラインと駆け引きしながら見事にサイドを崩し切っていく。
すると、26分には馬渡をきっかけに先制点が生まれる。徳島にとっては細かくつなぎながらも決して流れの良い時間帯ではなかったが、その空気を察してか、カルリーニョスが精度の高いパスでダイナミックな展開を選択。そのパスを受けた馬渡が左サイドを攻略し、ドリブルで深い位置まで持ち込む。そこからシュートやクロスなどさまざまな選択肢があったが、2列目から走り込んできた杉本の存在をしっかり確認。グラウンダーの正確なパスを送ると、「丁寧にミートすることを意識した」という杉本がゴールを挙げて先制。
その後も徳島がペースを握り続けるかと思われたが、後半に入ると今度は東京Vが主導権を奪取。だが、徳島は苦しい時間も最後まで全員が体を張ってゴールを死守。5年ぶりとなる開幕戦勝利を手にした。(柏原 敏)