試合を優位に進めたのはホームチームだった。水戸のダブルボランチはスペースを埋める意識が強く、1トップの林が「一人で(CBの)永田選手とボランチ二人を見る形」になって東京Vがボールを保持する展開となる。緑の前線は5トップのように張り出して中盤に隙間を生み出すと、高木善がギャップで受けてタメを創出。34分の先制点は、自由な時間を謳歌して攻撃を組み立てた永田の“レーザービームフィード”によってもたらされた。最終ラインの裏に抜け出した高木大がPKを得て、これを兄の高木善が決めた。
水戸はボランチの守備方法を修正して後半から主導権を奪い返したが、その時間も長く続かない。前半のうちに警告を受けていた細川が狙い撃ちされ、対応が遅れたところで手をかけるファウルを犯して退場。10人となった水戸は布陣を[4-4-1]に移行するも、慣れないポジションへの変更により動きが緩慢となり、東京Vが次々と追加点を奪取する。アラン・ピニェイロの2戦連発弾、高木善の芸術的ボレー、井林のハーフボレーで3得点を加えた。
数的優位を生成した安在はニヤリと笑って言った。「分析どおり」。“ロティーナの策”を遂行した緑の軍団が、15年8月以来のリーグ戦連勝を手にした。(田中 直希)