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試合会場となったアル・アインのハッザ・ビン・ザーイド・スタジアム。近代的なサッカー専用競技場の記者席は、ピッチから目と鼻の先にあった。日本人記者が着いた席は、ベンチのすぐ真裏。試合中、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の喜怒哀楽の声や態度が即座に伝わるほどだった。
同時に感じられたのは、日本の選手たちが見せたデュエルの迫力。ハリルジャパンが始動して2年。この間、指揮官が選手たちに求めてきた球際の激しさやハードワークは、着実にチームに染み付いてきている。間近で目にすると、UAEの選手たちの多くは胸板も厚く、骨太。そんな相手にも臆することなくぶつかり、ボールを奪い、時に削っていった。
特にタフなプレーを見せていたのが、前線の3選手だった。大迫勇也は相手DFを背負ったポストワークだけでなく、何度も空中戦の勝負で競り勝ち、味方にパスを届けた。当たり負けしない強さこそが、この日の大迫の最大の武器となっていた。また、原口元気の守備はインテンシティーが高く、献身的。いまやそのディフェンス能力は安定感抜群である。後半に見せた単独突破の連続など、攻守で運動量豊富に駆け回った。
そして、1得点1アシストを記録した久保裕也。最後は左足太もも裏をつってしまい交代となったが、オフ・ザ・ボールの動きに長けた本来のプレーで代表初ゴールを挙げただけでなく、現在所属しているゲント(ベルギー)でも見せる推進力と突破力を披露。「相手の強さや激しさを感じる場面もあったけど、向かっていくことに意味がある」と頼もしく語った。
彼らの関係性は、縦に奥行きのある攻撃を作ることができる。それは、指揮官が求める直線的にゴールに迫る攻めに重なる。本田圭佑や岡崎慎司といった経験者も存在する中、前線の争いはこの3選手が着実にリードしたと言っていいだろう。(西川 結城)