今季未勝利チーム同士の対戦は、1-0で山口に軍配が上がった。決勝点は33分、小塚の40mを超えるロングシュート。相手のスキを逃さず、風に乗せた見事な一撃だった。
3連敗中の山口は週初めの練習前に選手だけでミーティングを行い、「気持ち一つにして戦うことを再確認した」と主将の鳥養。この試合では今季最多となる12本のシュートを放ち、球際やセカンドボールでも負けることがなかった。
シュートを多く打つことができたのは選手の意識だけでなく、前線のバランスが良かったことの証でもある。これからの長い戦いを考えると、前線の選手たちの動きが整理され、距離感良く戦えたことは、初勝利したことと同等以上の価値があると言える。
先発11人中9人が新加入選手というまったく新しいチームに、3カ月にも満たない段階で上野監督が目指すサッカーの萌芽が見え始めている。試合後に「日々練習を重ねるごとにチームは良くなっている。連係も守備もこれからもっと良くなる」と話した指揮官。とかくチーム作りには時間がかかり、1年近くを要するケースもあるが、その概念に革命を起こすチームがこの維新の地から誕生するかもしれない。(田辺 久豊)