水戸の1点リードで迎えた78分、ペナルティーエリア内に侵入して右足を振り抜こうとした小野瀬に対して、「相手とボールの間に足を入れて」防ごうとした細川のプレーがファウルの判定とされ、山口にPKを献上。これを小野瀬に決められて同点に追い付かれてしまった。水戸としては納得できない判定での失点ではあったが、試合後に選手たちがそろって言及したのは、判定についてではなく、「2点目を取れなかったこと」だった。
序盤からハイプレスを掛けて山口のパスワークを封じた水戸が試合を支配した。その中心にいたのが今季初先発となった前田だった。持ち味のスピードを生かして果敢に山口CBに圧力を掛けてビルドアップを許さず。高い位置でのボール奪取を繰り返し、両サイドから厚みのある攻撃を繰り出した。しかし、再三築いた決定機を生かせず、64分に前田が爆発的なスピードでDFを振り切って決めた1点しか取れなかったことが結果的に自分たちの首を絞めることとなってしまった。
とはいえ、「今日は水戸の試合だった」と山口・上野監督が認めたように、90分をとおして内容では水戸が山口を圧倒。開幕から守勢に回る試合が続いていただけに、攻守で自らアクションを起こす水戸らしいサッカーを取り戻したことは、水戸にとって勝ち点1以上の価値があると言えるだろう。(佐藤 拓也)