完敗の徳島。“本来のスタイル”を出し切れず
4連勝で暫定首位浮上を狙った徳島。しかし、この日は松本にペースを握られる内容だった。立ち上がりの徳島は4バックを選択。優先順位としては、いつものような、後ろからつないでビルドアップしていく形よりも、松本の前線からのプレスを警戒しながら渡へのロングボールを狙った。しかし、渡には飯田がしっかり付いて競り勝ち、セカンドボールも松本に回収される流れの悪さが目立ってしまう。最終ラインからのビルドアップを試みても石井やGK梶川の判断ミスから逆にピンチを招くなど、相手のプレスを前に攻撃の歯車はかみ合わなかった。
ただ、ポジティブに捉えれば、失点せずに前半を終えることができたとも言える。後半の徳島は、流れを変えるために3バックに変更。後方からつないでいく“本来のスタイル”に意識を戻して攻撃に厚みを持たせると、相手陣内へ攻め込む時間が増えるなど前半にはなかった躍動感が生まれ始めていた。しかし、その中で先制したのは松本。52分、左サイドの石原がドリブルで運びながら左足で絶妙なクロスボールを供給し、ファーサイドからスッと入り込んできた工藤がスキを突いてゴールネットを揺らした。
状況を打開したい徳島は、直後の55分に選手を二枚代え。さらには再びフォーメーションを4バックに戻すなど、松本に対して有効な術を模索していく。自分たちの得意な形に持ち込み、決定機を作り出そうと、パスを交換しながら相手を意図的に揺さぶった。
だが、流れをつかみ始めた矢先のワンプレーで試合が決まる。64分、松本がFKを獲得すると、宮阪が完璧な軌道を描いたゴラッソ。徳島の士気を削いだこの2点目が試合に大きく左右し、内容で圧倒した松本がそのまま勝ち点3を勝ち取った。(柏原 敏)