アグレッシブ×アグレッシブ。花冷えの駒沢を熱くさせた上位同士の好勝負
6試合でわずか1失点の東京Vが、湘南の縦への勢いをどう止めるか。湘南がボールを保持し、東京Vがセットした守備でカウンターをうかがう流れになるかと思われたが、見当違いだった。双方がアグレッシブな姿勢でゴールに向かう見どころ満載の上位対決は強度の高い試合が展開され、花冷えの駒沢を熱くした。
序盤は東京Vペース。機動性に優れる渡辺、安西を先発起用し、その勢いと幅広いボール回しで、湘南を上回った。安在のクロスに反応が遅れた湘南・杉岡のクリアが小さくなると、落ち際をたたいた安西のボレーが決まり、東京Vが16分に先取点を奪う。
ただ、そこからの湘南の挽回が素晴らしかった。縦への積極姿勢は緑と青の真骨頂。21分に菊地が素晴らしいシュートを流し込むと、東京Vは第1節以来の失点に「メンタル的に少し崩れた」(ロティーナ監督)。文字どおり、一気呵成。スキを逃さない湘南は33分、相手のミスを誘う強烈プレスを機にジネイが逆転ゴールを見舞う。その後も互いに“やり合う”展開に。わずかに機先を制した湘南が54分、CKから菊地がどんぴしゃヘッドで点差を2点に広げた。
劣勢のホームチームは、その後すぐさま2枚替えをし、左利きの安在を右、右利きの安西を左に置いてクロスから得点をうかがった。72分にその安在のクロスから安西が、89分にはFKから平が決定機を得たが決められず。終了間際に安在がスーパーミドルでゴールをこじ開けたものの、遅きに失した。
強き湘南に真っ向勝負を挑み、好ゲームを演じた東京Vは「今季一番良いプレーができた試合」(ロティーナ監督)。“やり合う”ことで現在地も測れた。安在は「長いシーズンを考えても、向かうべき方向が定まった」と手ごたえを口にしている。(田中 直希)