ミシャの攻撃修正指示。「私の意見が絶対だ」
7-0。それは継続するチームと新たな取組みをするチームの差であり、浦和が持つ攻撃のメンタリティーによって生まれた結果でもあった。
普段は選手たちの意見も尊重するが、前節・神戸戦の前半の出来、特に攻撃の組み立てに不満を持った浦和のペトロヴィッチ監督は「私の意見が絶対だ」という強固な姿勢で森脇、槙野の両ストッパーに高い位置を取る本来の形で攻撃を組み立てさせた。序盤の仙台のカウンターによって、相手FWに合わせてボランチが下がり中盤にスペースが空くというその形のデメリットが浮き彫りとなったが、なんとかその時間帯をしのぐと、逆に「相手のイヤなところを突くポジショニング」(槙野)というメリットを生かして圧倒的に主導権を握った。
20分に関根の左足のクロスを興梠が打点の高いヘディングで合わせて先制。27分には高い位置を取った森脇の絶妙なスルーパスを受けた関根が折り返すと、またも興梠が押し込んで2点目。29分には中盤でボールを奪った興梠が前線に送ると、今季は「個人で(打開して)ゴールを決めること」をテーマに掲げている武藤がドリブル突破から強烈なミドルを決めて3点目。さらに前半ロスタイムには宇賀神が得たPKを興梠が決め、自身リーグ戦初のハットトリックを達成し、浦和は45分で4点のリードを奪った。
常にドイツ代表のサッカーを例に挙げながら「4点取っても5点、6点、7点と取って相手をつぶしにかかれ」とペトロヴィッチ監督から言われている浦和の選手たちは、後半立ち上がりの47分に李がゴールを決めて突き放すと、その後も攻撃の手を緩めることなく2点を追加した。
ペトロヴィッチ監督は「点差は開いたが、それだけ開くほど弱いチームではない」と仙台を気遣ったが、完成度に大きな差があったことは否めない。まさに浦和の完勝だった。(菊地 正典)