試合後の記者会見で渋谷監督は「本来ならクラブがいろいろな決断をすることが大切かもしれない」と話し、自らの進退を問うようなコメントを残した。開幕6連敗に加え、内容的にも大きく改善の見られない状況に陥っている大宮。その中で上記の発言をした意図について、指揮官は翌日の練習後に口を開いた。「大宮はJ1で戦わなければいけないクラブ。2014年にJ2に落としてしまったことがあるぶん、責任も感じている。普通なら進退の話が出てくるし、出ないほうが『どうなんだろう』と思う」
そこにあったのは決して今後へのネガティブな展望ではなく、強く責任を感じるからこそ、進退を懸けるだけの決意を持って臨むという意思だ。「昨季良かったから、一昨季にJ1に上げたからではなくて、今季の結果を見てどうなのかということを見られて当たり前だし、私の責任でもある。監督はやりがいもあるけど責任も絶対にある。私自身がそれくらいの気持ちでやっているというのを皆さんにも分かってもらいたい」
そして「『大宮は優しい』と思われたくない」と続けた。ここでの“優しさ”とは、すなわち“甘さ”でもある。生え抜きの指揮官は、それが甘えにならないことを自身に課し、周囲にも求めた格好だ。
リーグ戦では向上のきっかけをつかめずにいるが、12日には大宮にとってのルヴァンカップ初戦が控える。浮上への決意を示すためにも、死力を尽くして結果をつかみ取るしかない。(片村 光博)