ルーズな守備を崩し切れず。Eスタを覆った失望感
試合開始4分。天野の蹴ったFKにフリーになった中澤が合わせた。広島は「ラインを設定するところで迷いがあった。あれだけ、どフリーになることはありえない」と森保監督が振り返ったあまりにも軽率な失点を喫した。それでも、十二分に残されていた時間の中で幾度もシュートチャンスを創出。しかし、打てども打てども入らない。結局、4分の中澤のゴールが決勝点となってEスタを失望感が覆った。
横浜FMの守備はルーズだった。ウーゴ・ヴィエイラとダビド・バブンスキーの二人ではポゼッションを制御することができず、広島は難なく敵陣へ侵入することができた。そしてアタッキングゾーンに入ると2シャドーが前を向いてしかけ、両翼が高い位置に張り出してゴール前にボールを送り込んでいく。38分には左サイドの清水のクロスに右サイドから走り込んだ高橋がヘディングシュートを放つダイナミックな攻撃を見せたが、シュートはポストを叩いた。
後半に入ると青山、柏と攻撃のカードを切って広島は攻勢を強めていった。「守備時にインサイドを広島に使われて、そこでコンビネーションプレーを出されていたので、それを抑えるためにタカ(扇原)を入れた」(エリク・モンバエルツ監督)。横浜FMがトリプルボランチ気味にして中央を厚くしても広島の攻撃の勢いは弱まらず、柏のサイドアタックを突破口にして横浜FMの守備組織を揺さぶり続けたが、広島は最後までゴールネットを揺らせなかった。
19本のシュートを許しながらも「特にセンタリングからの守備で効果的なプレーをしてくれた」と指揮官が称えた中澤とミロシュ・デゲネクの二人が立ちはだかった横浜FMが連勝を収めて4位に浮上した。(寺田 弘幸)