ハマった奇策。京都が闘将のハットトリックで愛媛を振り切る
京都・布部監督が打った奇策“FW闘莉王”。これがものの見事にハマった一戦だった。
前節・熊本戦と同じメンバーを選択した愛媛とは対照的に、京都はこれまでと大きく陣容を変えてキックオフを迎えた。闘莉王をはじめ、エスクデロ、吉野ら離脱していた主軸が先発に顔をそろえ、システムは今季初めて4バックを採用。前線に闘莉王とケヴィン・オリスを並べ、高さのない愛媛の制圧を目論んだ。
予想外の布陣でスタートした京都だったが、前半に主導権を奪ったのは愛媛。「(京都の策への)準備はできていた」と間瀬監督。長身2トップを的確なチャレンジ&カバーでケアし、テンポの良いパスワークでサイドを攻略していく。特に左サイドはDFの浦田が積極的に攻め上がり、京都をかく乱。前半終了間際には完全に崩し切った形からの浦田のクロスを近藤が沈め、愛媛が1点を先行して前半を終える。
しかし後半は流れが一変。52分、CKから闘莉王がヘディングシュートを突き刺すと、72分には軽やかなボールコントロールで相手3人を翻ろうし、この日2点目を奪取。猛威を振るい始めた“FW闘莉王”を愛媛DF陣が抑え切れず、京都が逆転に成功する。
三枚の交代カードを切って流れを引き戻そうとする愛媛に対し、京都が我慢強く対抗する中、後半ロスタイムに試合が激しく動いた。90+1分、ゴール前の混戦から浦田がシュートを叩き込み愛媛が土壇場で同点に。しかし、そのわずか1分後に輝きを見せたのは、またしても闘莉王。ペナルティーエリア内で粘ったオリスのクロスをゴールにねじ込み、激戦に終止符を打った。これで闘莉王はハットトリックを達成。“FW闘莉王”の獅子奮迅の活躍に導かれた京都が、今季二つ目の勝ち星を手にした。(川瀬 太補)