森谷投入で加速。一度は逆転した川崎Fだったが…
J1通算20,000ゴールにリーチがかかっていたこともあり、ファーストゴールに注目が集まっていた一戦。等々力陸上競技場で繰り広げられた川崎Fと清水の好勝負は、最後にドラマが待っていた。「前半から久しぶりにフロンターレらしいつなぎができた」と小林が振り返るように、開始直後から川崎Fがショートパスを中心としたパスワークでゲームを支配。トップ下の位置に起用された大塚が攻撃の潤滑油となり、小気味よくボールに絡むことで相手を自陣に張り付かせることに成功する。
ただ、この状況は清水にとって想定内。「中央をうまく締めた状態で奪う」という指揮官の狙いの下に、パスを引っ掛けては鋭いカウンターを繰り出していく。14分には鎌田のインターセプトから最後は金子がメモリアルゴールを奪う。清水が狙いどおりの形で先手を取った。
後半は森谷をボランチに投入した川崎Fが逆襲を開始。「(森谷)賢太郎が入ってよりリズムが出た」(小林)ことで、中と外を有効的に使いながらチャンスを作り出していく。62分に三好のクロスから阿部が移籍後初ゴールを奪取すると、川崎Fの勢いが加速。押し込み続けた73分に小林のお膳立てから中村が決め切って試合をひっくり返した。
しかし、試合はこれで終わらなかった。「怖がらずに、前にどうにかして出ていこうとしてくれた」(小林監督)。清水が最後の反撃に出た90+5分。右サイドでボールを受けたチアゴ・アウベスがカットインから左足を振り抜き、土壇場で同点に追い付いた。直後に試合終了のホイッスルが鳴り、等々力の熱戦は互いに勝ち点1を手にする結果となった。(林 遼平)