常に先手をとった浦和。折れなかった札幌。試合は白熱した好ゲームに
敵陣では相手にプレッシャーを掛け、自陣ではブロックを作る札幌を前に、前半の浦和は後ろからつなぎ積極的に縦パスを入れて攻撃を展開。最後の局面での判断力を欠いて決め切れない、またはチャンスを作り切れない場面もあったが、20分にCKからラファエル・シルバがゴールを決めて先制する。しかし、34分に浦和の最終ラインの押し上げにズレが生じると、札幌はそのスキを突いて兵藤がゴール前に抜け出す。GKとの1対1を冷静に決めて同点に追い付いたが、前半終了間際の40分、宇賀神のクロスから興梠が放ったヘディングシュートのこぼれ球を関根が豪快に蹴り込んで浦和が再びリードした。
後半に入ると「前に出ていく姿勢を出せた」(四方田監督)札幌が攻勢に出る一方、浦和は「シンプルに前に入れるように判断」(遠藤)。リードしている余裕からか「入りはちょっと緩かった」(関根)ことで札幌に主導権を渡しかけた。それでもチャンスを量産したのは浦和であり、74分には興梠が自ら得たPKを決めてリードを広げた。終了間際には福森の直接FKで札幌がゴールを奪うものの、最終的には興梠の1点が効き、浦和が逃げ切ることに成功した。「われわれが違いを見せられたゲームでもあったのではないか」とペトロヴィッチ監督が話したように、個としてもチームとしても浦和のクオリティーが勝っていたのは明らかだった。それでもゲームが白熱し、面白さを最後まで保ったのは札幌の奮闘があったから。浦和がチャンスを決め切っていれば大量得点差がついていた可能性もあるとはいえ、内容で勝り、通常であれば十分な得点と言える3点を奪っての勝利を収めることに成功。昇格組の札幌に対して浦和が首位の力強さを見せた一戦だった。(菊地 正典)